日本同盟基督教団「教会と国家」委員会から各種情報をお届けします。お問い合わせ、ご意見などはこちらまで:domei_churchandstate(at)yahoo.co.jp


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「改正教育基本法」成立に関する抗議と意見

「改正教育基本法」成立に関する抗議と意見


内閣総理大臣 安倍晋三殿  
文部科学大臣 伊吹文明殿  
法 務 大 臣 長勢甚遠殿  
                                    
日本同盟基督教団
理事長 中谷美津雄
社会局長 水草修治

 私ども日本同盟基督教団は、今般成立した「改正教育基本法」について、その改正手続きと内容とに大きな問題を認めて、我が国の今後を憂えております。そこで、ここに抗議と、今後の法運用に関する意見を申し上げます。

1.「改正」手続きに疑問があります
 「改正教育基本法」を成立させるために、政府は莫大な税金を使ってタウンミーティングで「やらせ質問」等による不正な世論誘導を行なったことが、調査・報告されています。さらに、今般の国会では、十分に逐条的な審議を経ないままに、数の支配によって強行採決に持ち込まれたことをも、私どもはたいへん残念に思います。教育行政は国民からの信頼を決定的に失ってしまいました。

2.政府が教育内容に介入することは国家の全体主義化を招きます
 今国会における「教育の不当な支配」の問題性に関する質問に対して、総理大臣と文部科学大臣は、「政府が法律にしたがって行なうのだから、その支配は『不当な支配』にあたらない」と「合法イコール正当」論を繰り返されました。しかし、これは教育基本法成立の歴史的背景をふまえていない答弁です。
 先の戦争において、政府は、「法律にしたがって」教育の支配を行い、国民を無謀な戦争に駆り立て、敗戦にいたりました。敗戦後に定められた教育基本法が想定する「不当な支配」は、政府が「法律にしたがって」行なう思想統制を意味しています。こうした苦い歴史的教訓を踏まえて、教育基本法は、教育に関する政府の務めを、教育内容に介入することでなく、教育環境を整備することにのみ制限したのです(第10条第2項)。
 もし今後、国民の内心にかかわる教育内容に政府が介入するならば、我が国は、早晩、思想統制を是とする全体主義国家に転落し、ふたたび亡国の憂き目を見るでしょう。聖書もまた、国家権力が民の内心をも支配しようとするとき、それは破滅的全体主義国家となると警告しています(新約聖書黙示録13章11節)。

3.「伝統と文化の尊重」を神社参拝の教育プログラム化に結び付けてはなりません
 「改正教育基本法」は教育の目標の一つとして「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」ことを定めています。我が国の伝統と文化を長短識別しつつ学ぶことは意義あることと私どもも考えます。しかし、政府の意図する「伝統と文化を尊重」することとは具体的には何を意味するのでしょうか。かつて教育勅語は、天皇の先祖が日本列島を造り、深厚な徳を樹てたという事実に反する神話を教育の根本としました。もし今再び「神社参拝は宗教ではなく伝統と文化である」と称して、公教育の場で神社参拝を強制するならば、それは紛れもなく基本的人権たる信教の自由の侵害です。
 キリスト者にとっては、天地万物の唯一の創造主以外に礼拝をささげることは、致命的な大罪です。それゆえ私どもは、神社参拝の教育プログラム化は、決して行なわないように求めます。また、もし、神社参拝が強制されることがあったとしても、私どもは、生命を賭してこれを拒否いたします。
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by churchandtate | 2006-12-18 09:00 | 声明文